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惜しい力作「カムイコタン」 紹介と感想

今回は作品紹介記事です。
紹介する作品はこちら

kmi_01.png

ひげさんの制作された疑似3Dダンジョン探索型RPG「カムイコタン」です。
リンク

作者さんの紹介動画




第五回 WOLF RPGエディターコンテストのエントリー作品であり、総合9位の評価を得ています。
「プレイする際の快適さ」に拘って制作されたとの事で、
綺麗で見栄えの良いグラフィックや、作中の随所に為されたストレス配慮が目を惹きます。
戦闘の高速化・オート化から始まり、自動マッピングやPTメンバーの装備一括管理など、単調になりがちな部分はほぼカットされています。

ダンジョン探索画面、ミニマップは常時表示で確認しやすい
kmi_06.png

エンカウント抑制や、チュートリアルメッセージのON/OFF切り替えも可能
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戦闘画面
雑魚はもちろんの事、ボスもオート戦闘でサクッと行ける調整になっている
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3Dダンジョン探索型のRPGとなると、ウィザードリィや世界樹の迷宮などの高難易度ゲームのイメージがあるかもしれませんが、この作品は難易度が低く非常にお手軽にプレイできます。
全滅してもほぼノーペナルティで拠点へ戻されるだけですし、戦闘に関しても先述の通りオートで楽々勝てるような調整です。
倒した敵を仲間として起用出来るシステムが採用されており、加入キャラは即戦力のキャラが殆どなので、レベル稼ぎの煩わしさもありません。
また、ダンジョンに関しても複雑な構造やギミックは無く、悩むような所はまずありません。
3DダンジョンRPGに手を出してみたいけど敷居が高そう……と思っている方が、雰囲気を掴む為に触ってみるのがお勧めです。


以下、個人的な感想

とにかく作者の技術力を感じられる作品でした。
3Dダンジョンのシステムから始まり、綺麗に纏まったインターフェースやショートカットキーの活用。
キーリピートのオート戦闘やオンライン更新など、作り手としてまだまだ身に付けるべき技術は沢山ある事を実感しました。
紹介では触れませんでしたが、ミニゲームが無駄に凝ってます、単独で作品として出せるぐらいしっかりと作られてます。
ただその技術力や凝り方がある故に、面白さとして反映されていなかったのが凄く勿体なく感じました。


まず戦闘に関して
オート戦闘完備のストレスレスな戦闘!!と言われれば聞こえは良いかもしれません。
しかしその実情はオート戦闘ありきで調整されている内容故に、コマンド入力でポチポチやるには堪えない内容となっています。
言い換えれば、中身の無い戦闘を、高速化とオート化という言葉で誤魔化しているだけです。
リソース設定もガバガバなので、手動で効率良く戦い節約しようという意識も生まれません。
流石にラスボスはちょっと動かしてやらないと負けましたので、ラスボスだけは意味のある戦闘だと感じました。
しかし、せめて各所のボスぐらいは、オートだと勝つのが難しいぐらいにしてくれても良かったんじゃないかと。
ボスは軒並み、殴り合う様を眺める時間が無駄に増えただけの、ただの雑魚ばかりでした。


次いでダンジョン探索について
この戦闘難易度やリソース管理難度の低さに付随し、3Dダンジョン探索の醍醐味でもある「あと一歩」の重みが全くありません。
そろそろ危ないけどこのエリアだけ探索しておきたい・そこまで行けば近道が開通するかも、といったジレンマが一切ありません。
一応探索を続けられる歩数は設定されていますが、よっぽど足踏みしたり往復したりしない限りは足りなくなる事もありません。
よって探索のリソース管理に意識を割く必要が無く、探索限界という概念も消失してしまっています。
この手のゲームに付き物のショートカット開通に際しても、これでもっと奥まで探索できるぞ!という喜びはありません。
無駄に歩かなくて済むなー程度です。
更に自動マッピングの判定が広いので、未探索エリアの詳細情報も易々表示されます。
既に完成された地図を見て歩いている感覚に近いモノがあり、探索の緊張感は皆無です。
壁を隔てた向こう側に何があるか分からないのが3D演出ならではの事項だと思うのですが、
行く必要の無いデッドスペースも丸分かりで、平面マップをプレイしているのと何ら変わりありませんでした。
探索要素として宝箱の回収がありますが、
マップで位置が分かるので見過ごす選択肢が取り易い・全編通して大したものが入って無い・ミミックというペナルティが混ざっている等の理由で、中盤辺りから宝箱回収すら億劫になり放置し始めました。


PTキャラクターのシステムにも残念さがあります
倒した敵を仲間として起用出来るシステムがあるとは先述の通りで、
このように多種多様な雑魚的、あるいはボス敵をPTメンバーとして扱う事が出来ます。
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キャラクターの選択肢が多いので、じゃあお気に入りキャラでPTを組もう!となるでしょうが、それは許されません。
各キャラに定められたレベル上限があり、その上限レベルが低いキャラを最後まで使い続けるのは実質的に無理です。
進行に応じて上位ステータスのキャラがポコポコ入る事も相まって、入った傍から強いキャラに乗り換えて行くだけです。
レベル稼ぎの煩わしさが無いという言葉に偽りはありませんが、裏を返せばレベル上げても無意味です。
すぐにはるかに強いキャラが加入してくるので育てるだけ時間の無駄ですし、シナリオ進行に応じて控えメンバーも勝手にレベルが上がって行きます。
PTキャラクターを完全なコマとしてとっかえひっかえしていく事は、作中のシナリオを踏まえると自然な事ではありますが、
せっかくの自由編成なのに、誰がやっても恐らく似たような編成にしかならないのは惜しいです。


リソース要素として、このゲームではENという数値が定められています。
この数値は所謂、所持金・MPという概念の全てを担う数値です。
エンカウント抑制にも消費される数値なので、エンカウント抑制状態で探索を続けていると容易に枯渇します。
このENが尽きてしまうと、
新キャラの雇用が出来ない・頭数もMPも無いので雑魚戦闘すらまともに出来ない → ENが稼げない となり、非常に身動きがとり辛い状況となります。
一度自転車操業が破綻するとチクチク稼ぐ事を強いられるので、かなり面倒な作業になるでしょう。
快適さを追求した作品としては、明確に失敗している要素であると感じました。


最後にシナリオについて
無造作に放り出されて、流されるがままに行動していく内に世界観が見えてくるという形式です
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結末は一応三種類あるようですが、主人公の振る舞いはいずれを選んでも全く変わりません。
自分自身で信じる者を選ぼう云々という謳い文句でしたが、そもそも与えられる情報が少なすぎて主体的な行動が非常に取り辛いです。
流されるままに流されて、流れ着く先が三種類あるというだけです。
良くも悪くも主人公のその立ち振る舞いは、何すりゃいいのか分からないプレイヤーの心情を反映してると言えます。
そういった意味では上手い構成なのかもしれませんが、どんでん返しも盛り上がりも無く、面白さはありませんでした。



紹介の最後で触れたように、雰囲気を楽しむゲームだと思います。
確かな技術力と徹底したストレス要素の排除は、気軽にやって気軽に楽しめる作品としてこの作品を間違いなく完成させているでしょう。
ただこの作品を終えた後に残る感想は、どの辺りが面白くて最後までやったんだ?という自問です。
ゲームとしてのやりがいが全くと言って良いほど無いのです。
しかし、面白いと思える要素が無いのに遊びやすさだけで最後までやらせられる、それ自体は非常に評価すべき点であります。
だからこそ、その遊びやすさに加えて面白さまでもが付与されれば、正に鬼に金棒でしょう。
ありきたりな言葉ではありますが、今後に期待が持てる作者さんであると感じました。


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